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青森、沖縄、グァテマラ、岡山で生活してきたカフェ好き主婦の自由なブログです。


by tyukita
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おかしなひと

今日兄と外に出たら、ついうっかり、部屋着のパーカーのままで出てきてしまった。まあ、うっかりといいつつそんな気にも留めていなかったんだけど、よく見たらストーブで焦げた跡とか、醤油のシミとか、ペンキの汚れとかいろいろついててちょっとびっくり。
兄に、「部屋着のパーカー着てきちゃった!」と言うと、
「俺なんかねまきだよ」
と言った!!
そして、
「意外にわからないよね」
と付け加えた!!

なるほどよく見たら兄はねまきの上にジャンバーを着ているだけで、眠るときとほとんど変わらない格好だった。しかも、小学校低学年からかぶっている帽子をかぶっている。十分クッタリした質感に仕上がっている。でも、トータルで同じ質感のものを身にまとっているから、「意外にわからない」。フィットしている。兄以外着こなせないのではないのかとさえ思う。

家に戻ってから「ともちゃん(兄)は小学校から頭蓋骨の大きさが変わってないのか」と言うと、
兄「頭蓋骨はそんなに変わらないんじゃない」
母「そうは言っても、とみちゃん(私)は小さい頃から頭大きいままだから…ふふふ」
と言われたので、もうこの話はしないことにした。

ことさら強調することでもないが、私と兄は見た目も性格もまったく似ていない。わたしはしゃべらないと死んでしまうくらいおしゃべりだが、兄はしゃべりすぎると死んでしまうくらい無口だ。まあ、相手にもよるんだろうが。家族で笑っていても、兄は「楽しそうでよかった。俺がムリにテンション上げなくてもよくてよかった」みたいな顔して宙を見ている。

兄は私よりもマイペースだ。
マイペースという言葉は動作が遅い人に使われがちだけど、兄は動作が速いタイプだ。特に食べる速さ。そして自分のペースを崩されたくないくらい、人のペースも崩したくないと思っている。
一度、兄と上野でランチを食べたが、ひとりずつテーブルに仕切りがついているラーメン屋さんだった。知る人ぞ知るラーメン屋さんらしい。美味しかったけど、兄は、「食べ終わったら外にいるからゆっくり食べなさい」と言い残し、ほんとにサッサと食べて外に出て、私が食べ終わるのをじっと待っていてくれた。

沖縄に遊びに来たときも、すまなそうに「海にはあまり興味がないんだよね」と言った。なにに興味があるのかと聞くと、「大きな食べ物」と言う。脱力してしまう私。そのときは、那覇のアメリカンサイズのステーキが、沖縄でのヒットだったようだ。さらに言えば、「ちゅら海水族館の大王イカ」も良かったらしいが、兄にとって大王イカは「大きな食べ物」だったんだろうと思うとまた脱力してしまうのであった。

無頓着なのか、欲望が深いのか、わからない。とにかく執着しないものとするものがはっきりしている。食いしん坊だが、小さい頃、魚の活き作りはかわいそうで食べられなかった。人の目を気にするとか、うわべを繕うとかがない。ひとりになるのも怖くない。愚痴も言わない、怒ったところも見たことない。常になんとなく機嫌のいい人。俗世に生きていて、まるで僧侶のような人だ(食欲以外)。
私のテンションが高かろうが低かろうが動じることなく、私が気にする小さなことを全く気にしない兄。単なるクラスメイトだったとしたら、仲良くなれただろうか?いや、兄は私の名前も覚えないかもしれない。実際クラスメイトの女子の名前をあまり覚えていないようだ。「なんかうるさい人」としか認識されなかったと思う。兄妹でなければ兄とこんなに接する機会はなかっただろうから、兄妹で良かった、と思う。

兄と食べ物の話だけでこんなにたくさん書いてしまった!兄が知ったら 「よくそんなに話すことがあるね~」 とひとごとのように言うのだろう。
by tyukita | 2006-10-30 23:57 | 0610~助走